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他地域の好事例を活かす

他の地域でうまくいった取り組みを参考にしたい、というご相談は多くいただきます。ただ、そのまま持ち込むと形だけが残ることがあります。何を取り出せばよいのかを整理します。
こんな状態にお心当たりはありませんか
- 視察には行くが、帰ってから形にならない
- 他所と同じ催しをしたが、続かなかった
- 成功した地域と、自分たちの条件が違いすぎる
- 参考にできる事例の探し方が分からない
事例は「結果」であって「手順」ではありません
紹介されている事例は、たいてい終わったあとの姿です。何人来た、いくら売れた、何社が参加した。そこに至るまでに誰が何を調整したのかは、ほとんど残っていません。
持ち込みたくなるのは目に見える形のほうですが、効いていたのはたいてい見えない部分です。誰が旗を振ったのか、断られたときにどうしたのか、費用を誰が持ったのか。取り出すべきはそちらです。
他の地域で行われている取り組みの例
※ 以下は他の地域で行われている取り組みの例です。日本工芸ラボが手がけたものではありません。
| 取り組み | 組み立て |
|---|---|
| 小学生を対象にしたデザインコンテスト | 子どもが描いた図案のうち、入賞した作品を工芸士が実際に作る |
| 工房を一斉に開放する催し | 期間を決めて複数の工房を開け、見学・体験・購入ができるようにする |
1つ目は、東京伝統工芸士会による取り組みです。2つ目は、福井県鯖江市の周辺で行われているものです。いずれも、その地域の方々が積み上げてこられたものです。
この2つに共通しているのは、作り手が主役の場に、外の人が入れる形をつくっていることです。子どもの図案を実際に作る、工房を開ける。どちらも作り手の仕事そのものが見えます。真似るとしたら、催しの形ではなく、この組み立てのほうです。
持ち込む前に確かめる4つ
- 何が効いたのか人が集まったことか、作り手の意識が変わったことかを見分けます
- 誰が担ったのか行政か、組合か、個人か。自分たちに同じ役がいるかを見ます
- 続ける費用初年度の費用より、二年目からの持ち方を確かめます
- 自分たちの条件工房の数、距離、担い手の年齢層が違えば形も変わります
4つのうち、いちばん見落とされるのが3つ目です。初回は補助が付いても、二年目からは自前になることが少なくありません。二年目の姿を描いてから始めると、途中でやめる痛みを避けられます。
私たちがご一緒できること
他の地域の取り組みをもとに、その地域の実情に合う支援メニューを組み立てるところをお手伝いしています。催しの企画も含みます。そのまま持ち込むのではなく、その土地の条件に合わせて組み替えるのがこの仕事です。
よくあるご質問
- 参考にできる事例は、どこで探せばよいですか
- 公開されている報告書は探しやすいのですが、書かれているのは結果のほうです。可能であれば、担った方に直接お話を伺うのがいちばん早道です。伺う先の心当たりがない場合は、ご相談ください。
- うちの産地は小さいので、同じことはできません
- 規模を揃える必要はありません。工房が数軒でも、開ける日を決めるだけで催しは成り立ちます。取り出すのは規模ではなく仕組みです。小さいほうが、決めるのが早いという利点もあります。