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PHASE3 海外向け商品開発

海外向けの商品は、いまの品物に外国語の説明を添えたものではありません。暮らしの前提が違えば、置かれる場所も使われ方も変わります。ここは訳す作業ではなく、設計の話です。
こんな状態にお心当たりはありませんか
- 外国の方に喜ばれたが、注文には至らなかった
- 何を海外向けにすればよいのか、決まらない
- 寸法や仕様を変えることに、ためらいがある
- 値付けを国内の延長で考えてしまっている
訳すのではなく、あらためて設計します
置かれる場所が変われば、必要な寸法が変わります。住まいの広さ、収納の形、食卓の高さ、靴を脱ぐかどうか。日本ではあたりまえの前提が、向こうではあたりまえではありません。
同じことは手入れにも言えます。日本の気候を前提にした扱い方は、乾いた土地ではそのまま通じません。使い方の前提から見て、必要なら形と仕様を変える。それがこのフェーズの中身です。考え方の土台は暮らしが変わり、置かれる場所が変わったと同じです。
4つの手順で進めます
- デザインコンセプト誰の、どの場面に置かれる品物にするのかを決めます
- 試作寸法と仕様を実物で確かめ、手に取って直します
- 価格戦略向こうでの店頭価格から逆算して組み立てます
- 多言語の資料品物の説明、手入れ、背景を読める形にします
技術を分解してから、どれを活かすかを決めます
ひとつの品物には、いくつもの技術が重なっています。私たちがご提案をお作りするときは、まずその技術をひとつずつ分解します。そのうえで、どの技術を、どの段階の品物で活かすかを組み立てます。
手に取っていただきやすい小さな品から始め、次に装飾性の高い品へ、その先に本格的な品へ。段階を分けると、はじめての方が入ってきやすくなります。いきなり最上位の品だけを並べると、目には留まっても手には取られません。
変えてよいものと、変えてはいけないもの
寸法や仕様を変えることに、ためらいを感じられる方は少なくありません。当然のことだと思います。
ですから、始める前に線を引きます。これを変えたらこの品物ではなくなる、という一線がどこかを、作り手ご自身に決めていただきます。その内側であれば、寸法も色も組み合わせも動かせます。私たちが決めることではありません。似た考え方は第7章 原材料と調達でも扱います。
価格は、国内の値付けの延長ではありません
輸送、通関、取引先の掛率が順に乗るため、国内と同じ値付けでは、向こうの店頭で思わぬ価格になります。逆算の仕方はPHASE1 事業計画の策定にまとめています。この段階で確かめるのは、そこで置いた価格に見合う仕様かどうかです。
よくあるご質問
- 海外向けに変えると、伝統から離れてしまいませんか
- 変えてよい部分と、変えてはいけない部分を先に決めておけば、離れません。むしろ線を引かないまま進めるほうが、なし崩しに変わっていきます。線を引く場に第三者が要る場合は、ご一緒します。
- 少ない数でも作れるでしょうか
- 最初は少ない数から始めるほうが安全です。反応を見てから増やせますし、作れる量の余裕とも相談になります。数量の見通しは第8章 設備・生産・DXとあわせて考えます。