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設備更新をどう判断するか

設備の入れ替えは、金額が大きいぶん決めにくく、先送りされやすい判断です。ここでは、いつ、何を見て決めるのかという順序を置きます。使える制度があるかどうかは、その後の話になります。
こんな状態にお心当たりはありませんか
- 直しながら使っているが、直す回数が増えている
- この設備を扱えるのが、いまはお一人だけになっている
- 入れ替えたい気持ちはあるが、決める材料がそろっていない
- 使える制度があると聞き、そこから話が始まっている
「まだ使えるから」が、いちばん高くつくことがあります
動いているうちは、替える理由が見つかりません。ただ、延命を続けることが別の負担を生んでいることもあります。止まる回数が増えて納期に響く、仕上がりにばらつきが出る、扱いに危ないところが残る。どれも修理代には現れないため、気づかれにくいものです。
まず点検したいのは、この三つです。作れる量が落ちていないか。仕上がりの質が保てているか。使う人にとって危なくないか。ここに心当たりがあるなら、「まだ使える」の中身を一度確かめる値打ちがあります。
単独で決めず、計画と合わせて見る
設備の話だけを取り出して考えると、金額の大きさに判断が引きずられます。これから受けようとしている注文の見込み、事業として向かう先、そして資金の手当て。この三つと並べて初めて、いま替えるべきかどうかが見えてきます。
使える制度があるかどうかも、検討の初めから並行して調べておきます。ただし、制度が先に来ると、本来必要でない投資まで進んでしまいます。自社の計画が先にあり、それに合う制度を探すという順序を守ってください。制度の考え方と探し方は第9章 資金と補助金で扱っています。
何が変わるかを、具体的に見積もる
「新しくなる」だけでは判断できません。入れ替えた後に何がどう変わるのかを、数えられる形にしておきます。
| 見積もるところ | 確かめ方 |
|---|---|
| 作れる量 | いまの工程で、一日にどれだけ進むか。それがどう変わるか |
| 仕上がりの質 | ばらつきが出ている工程かどうか。直しの手間がどれだけあるか |
| 作業の負担 | その工程に立つ時間と、体にかかる負担 |
| 継ぐ方の覚えやすさ | 新しく入った方が、どれだけの期間で扱えるようになるか |
四つ目は、見落とされやすいところです。扱いに長い修練が要る設備は、継ぐ方が現れたときの壁にもなります。担い手をめぐる判断とあわせて見ておくと、優先順位が変わることがあります。この関係は担い手が減るということで扱っています。
全部を入れ替えるだけが道ではありません
一度に全面を入れ替えると、金額も、止まる期間も大きくなります。一部だけを直す、中古のものを使う、当面は外に頼む。投資の規模を段階的に抑える道が、いくつもあります。
小さく替えて、変化を確かめてから次に進む。この進め方であれば、思ったほど効かなかったときに引き返せます。戻せる形で始めることは、慎重さではなく設計です。
よくあるご質問
- 使える制度があるうちに、替えたほうがよいのでしょうか
- 制度の有無から始めると、必要でない投資まで進んでしまうことがあります。まず自社の計画があり、それに合う制度を探すという順序をお勧めしています。制度は内容も期限も変わりますので、実際に調べる段になったら、その時点の公募の内容をご一緒に確かめます。
- 資金の目処が立ちません
- 設備の話に入る前に、資金の道すじを整理されることをお勧めしています。借りる、制度を使う、自己資金を充てる。それぞれ性質が違い、組み合わせ方もあります。選び方は第9章 資金と補助金にまとめています。