5つの課題の切り分け方 moribito 2026年8月12日

伝統工芸の事業経営ガイド > 第2章 経営の現在地を知る > 5つの課題の切り分け方

5つの課題の切り分け方

経営・事業診断では、課題を5つに分けて伺います。分けること自体が目的ではありません。いま起きていることが、どの打ち手の話なのかをはっきりさせるためです。

こんな状態にお心当たりはありませんか

  • 課題が絡み合っていて、ひとつずつに切り分けられない
  • 相談する相手によって、話が別の方向へ進む
  • 症状は分かるが、原因がどこにあるのか分からない
  • 打ち手の名前は聞くが、自社に当てはまるか分からない

5つの分け方と、それぞれの打ち手

課題 想定する打ち手 詳しくは
後継者や担い手の確保・育成 人材の確保、教育 第3章
売上の増大、事業規模の拡大 商品開発、販路開拓、情報発信 第4章第5章第6章
原材料価格の低減、調達の安定化 共同購買、価格交渉、仕入先の開拓 第7章
設備の更新、作業環境の改善 設備投資計画、DX推進、組織体制の見直し 第8章
資金調達の安定化、設備投資費用の確保 補助金申請、金融機関との交渉 第9章

この表は、このコンテンツ全体の振り分け表でもあります。いまいちばん気になっている行から、該当の章へお進みください。

症状と原因は、別のものです

「売上が落ちた」は症状です。原因が品物そのものにあるのか、届け方にあるのか、作れる量にあるのかで、入る箱は変わります。同じ症状でも、品物の話なら第4章、届け方の話なら第5章か第6章、作れる量の話なら第8章です。

たとえば「注文が減った」という一文でも、伺っていくと事情はさまざまです。取引先そのものが減っているのであれば、届け方の話です。納期に応えられない日が続いて声がかからなくなったのであれば、作れる量の話です。値上げをお願いした直後であれば、価格の伝え方の話かもしれません。同じ症状から、少なくとも3つの別の箱に分かれます。

症状のまま打ち手を選ぶと、効かない手に時間を使うことになります。ひとつ手前で「なぜそうなっているか」を言葉にしておくと、切り分けはずいぶん楽になります。ここが自分たちだけでは見えにくいところでもありますので、迷う場合はご一緒に確かめます。

2つ以上にまたがるときは

またがるのが普通です。実際、設備の更新と資金の確保は、ほとんどの場合ひと組で動きます。担い手を迎える話は、売上の見通しが立っていないと踏み出せません。

そういうときは、無理に1つへ寄せなくてかまいません。どの箱の打ち手から始めると、他の箱が動きやすくなるかで選びます。この見つけ方は何から手をつけるか、順番の決め方で扱っています。

よくあるご質問

どの箱にも入らない課題があります
入らないものは、事業の外側の事情であることが多いようです。ご家庭の事情や、地域そのものの事情がこれにあたります。無理に箱へ入れず、別に書き出して置いておきます。そのうえで、事業の側でできることを考えます。
5つ全部に当てはまってしまいます
珍しいことではありません。その場合は数を絞るより、「急ぐこと」と「効くこと」を分けるの2列に置き直してみてください。5つのままでも、着手する順は決められます。

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